掲載日:2024年06月07日
更新日:2024年06月13日
ローマの象徴とも言えるコロッセオは、1980年に世界遺産に登録されました。
約2000年前に建設された巨大な円形の闘技場は、剣闘士たちが死闘を繰り広げた場所です。
皇帝がローマ市民に娯楽の場を提供することで、その権力を保持していたのです。
また、コロッセオは映画「グラディエーター」の舞台としても知られています。
今回はそんなローマの象徴を見ていきたいと思います。
実は、コロッセオとして世界遺産に登録されているわけでなく、
「コロッセオ」
「フォロ・ロマーノ」
「コンスタンティヌスの凱旋門」
「サン・ジョヴァンニ・イン・ラテラノ大聖堂」
「サンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂」
「サン・パオロ・フオーリ・レ・ムーラ大聖堂」
「カラカラ浴場」
の古代ローマ時代の建造物とあわせて、「ローマ歴史地区、教皇領とサン・パオロ・フォーリ・レ・ムーラ大聖堂」として登録されています。
そのため観光で行く場合は1日では足りません。
コロッセオは、西暦70年にローマ皇帝ウェスパシアヌスによって建設が始まり、その後西暦80年息子のティトゥスが完成させました。
皇帝席には1日中直射日光が当たらないように設計されており、
一般の観客席についても1日20分以上日光が当たらないように工夫がされていました。
コロッセオは剣闘士競技は434年、野獣狩りは523年まで使用された記録が残っています。
当時は模擬海戦が行われると共に、剣闘士試合で様々な猛獣約5000頭が殺され、数百人の剣闘士が命を落としました。
コロッセオは周囲527m、高さ48m、収容人数4万5000人~5万人というパナソニックスタジアムに匹敵します。
支柱部分
コロッセオの支柱は若干内側に傾いており、構造物の質量を吸収しています。
さらに支柱同士はヴォールト状の天井(かまぼこ型の天井)でつながっています。
また各階層の柱の形式も違っています。
・第一層:ドーリス式
・第二層:イオニア式
・第三層と第四層:コリントス式
アレーナ
剣闘士が戦う「アレーナ」は、雨水対策として若干山なりになっており、アレーナの外縁で排水できるようになっています。
材料
今も現存する理由として力学的に安定した円筒形の構造であること、ローマン・コンクリート(火山灰を利用したコンクリート)を使用していたからです。
ローマン・コンクリートは、現代のコンクリートの倍以上の強度を誇ります。
コロッセウムに使用されている建材は、中世を通じて他の建築物に流用され、現在は当時の半分ほどの大きさになっています。
しかし古代の完全な状態に再現しようとする動きはなく、現代の形で保存されていくと考えられています。
剣闘士は基本的に以下の五種に分類されています。
・トラキア闘士
・サムニウム闘士
・魚兜闘士
・網闘士
・追撃闘士
養成所の多くは皇帝や富裕層が所有し、興行主(戦いで自由を勝ち取った元剣闘士)によって医師、マッサージをする油係、料理人、武具係などさまざまな専門スタッフが雇われていました。
またコロッセオの剣闘士は奴隷階級であったにも関わらず、現代のスタースポーツ選手のような英雄として崇拝され、歴史書に名前を刻むものもいました。
・クリクスス
クリクススはガリア人であり、奴隷になった理由は不明である。
奴隷になったクリクススは、剣闘士養成所に属し剣闘士として活躍しました。
小さい身体ながらも、より大きな剣闘士を切り刻むあくなき熱意が観客を魅了しました。
しかし剣闘士養成所で反乱が起きた際、70人の仲間と共に逃亡しました。
・コンモドゥス
ローマ皇帝でありながら、自身も剣闘士として観客を熱狂させました。
美男子であり、競走馬大会で腕前を披露、公式の場で自身の肉体を披露したりしたことが民衆の人気を得ました。
しかし公務を投げ出し私利私欲をみたす堕落した君主となり、家族と側近により毒殺されました。
コロッセオの外観を見るだけであれば無料ですが、内部見学は18ユーロ(約3000円)となります。
コロッセオの入場数は、1日最大3000人までに制限されています。
予約枠は5分刻みで区切られており、各時間枠で最大50人までしか入場できません。
内部見学の所要時間は約1時間ほどです。
2024年の営業時間
1月 1日〜 2月29日:8:30〜16:30
3月 1日〜 3月30日:8:30〜17:30
3月31日〜 9月30日:8:30〜19:15
10月 1日〜10月26日:8:30〜18:30
10月27日〜12月31日:8:30〜16:30
コロッセオに持ち込めないもの
・ボトルなどガラス製品
・ピストルなどの武器
・ナイフやハサミなどの刃物
・アルコール類
・スプレー缶
・キャンピングバッグ、スーツケースなど大きなバッグと判断されたもの
・その他警備員が持ち込めないと判断したもの。
コロッセオ公式サイト(イタリア語)
URL: https://ticketing.colosseo.it/
年間約400万人の観光客が訪れるほど、イタリアの観光で最も人気なコロッセオをみていきました。
今はもうコロッセオで剣闘士が戦うようなことはありませんが、イギリス、ドイツ、オーストラリアなどで剣闘士試合の再現をするイベントが行われており
男が剣闘士の衣装を着て1VS1を行っています。
戦いに興味があればそちらをお勧めします。
では
(ワンピースでもコロッセオを舞台にしたシリーズがありましたね。ドフラミンゴ強かった。)
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